レビュー
まだレビューはありません
こちらもおすすめ
基本情報
あらすじ
林静一は、新しい可能性を謳歌しながらも、やがて実現しなかった政治的混迷と文化的活況の時代を背景に、1970年から1971年にかけて『赤色エレジー』を制作した。抑えた線描とアニメーションや映画の手法を取り入れた視覚表現で、経済的に苦しい若きカップルの、静かで物悲しい日常が、この詩的な傑作に美しく描かれている。 当時の政治的ムーブメントとは一線を画し、一郎と幸子はより良い未来を願うが、彼らは革命家ではない。余暇は、二人で、時には仲間たちと酒を飲み、煙草を吸い、空想にふけり、眠って過ごす。一郎は漫画で生計を立てようとする一方、幸子の両親は彼女の縁談をまとめようと躍起になるが、一郎は関心がないようだ。彼らの関係においても、仕事においても、一郎と幸子は必要なことを口にできず、どんなカップルもそうであるように、時には本意ではない言葉をぶつけ合う。結局のところ、彼らは言葉だけでなく、身振りや沈黙によっても多くを伝え合っている。 『赤色エレジー』は、当時の日本のアンダーグラウンド漫画とフランスのヌーヴェルヴァーグの双方から影響を受け、その文化的参照点はジェームズ・ディーンから高倉健まで及ぶ。その日本での影響力は非常に大きく、著名なフォークミュージシャンでありシンガーソングライターであるあがた森魚は、この作品にちなんで書かれ名付けられたラブソングでデビューした。 「幸子や一郎のように生きてみたかった。ひたむきに、つつましく暮らしながらも、ささやかな希望を抱き続けたいと。」――あがた森魚
関連作品
- アニメ化
- 赤色エレジー(OVA)